プレスリリース
フロスト&サリバンジャパン株式会社
2019年3月19日

 

フロスト&サリバンはインダストリアルIoT(IIoT)の市場展望をまとめました。工場の製造プロセス改善でのIIoTの活用が進むに伴い、アジア太平洋地域(APAC)のIIoT市場の大きな成長が見込まれています。フロスト&サリバンのリサーチ「アジア太平洋地域のインダストリアルIoT市場:2022年までの展望」によると、APACのIIoT市場は2017年から2022年にかけて年平均成長率(CAGR)17.9%と大きく成長する見通しです。

「アジア太平洋地域にはあらゆる産業でIIoTが生み出す大きな市場機会が存在し、低コストでの製造が可能な魅力的な市場といえます。アジア地域の多くの政府機関が企業との連携やインフラ開発に取り組む意向を示しており、工業自動化やプロセス制御システムのサプライヤーに恩恵がもたらされるでしょう」と、フロスト&サリバンのAPAC工業自動化・プロセス制御部門アソシエイト・ディレクターのティム・シュアは話します。

IIoTを製造プロセスに用いることでMTBF(平均故障間隔)の大幅な改善が可能となるほか、修理時間の短縮や保守コストの削減、故障防止を通じた予知保全の増強が可能となります。この様な利点に加えて、IIoTを活用したデジタルマニュファクチャリングが製造業にもたらす多大な利益や、製造業における企業間の協業の広がり、サプライチェーンのデジタル化の進展などが、市場成長の背景に挙げられます。

サプライチェーンのデジタル化においても、IoTは必要なイネーブラーのひとつです。「IoTをサプライチェーンに用いることで、サプライヤーや顧客などのエコシステム全体がつながり、材料やプロセスについての情報を連携出来るようになり、これらの情報に応じて適切なアクションが取れるようになります。今日では顧客の要望が多様化し、かつ対応へのスピードも求められており、急速に変動する顧客の要望をタイムリーに満たす必要があります。IoTを活用し、社内外がつながったデジタルサプライチェーンは、今後の製造業にとって注目すべき動きの一つです」と、フロスト&サリバンジャパンの成長戦略コンサルティングシニアマネージャの伊藤祐はコメントします。

フロスト&サリバンの分析では、アジア太平洋地域におけるIIoTが生み出す成長機会には、主に以下が挙げられます:

  • 企業間の連携:工業自動化セクターのベンダーはIIoT技術のプロバイダーとの連携に前向きであり、1つの産業セクターとしての領域が確立されつつあります。
  • ニッチな分野のソリューションプロバイダーにとっての成長機会:ニッチな領域のソリューションプロバイダーは主要な工業自動化およびプロセス制御のサプライヤーがIIoT、M2Mやデータのベンダーとの連携に積極的な姿勢を見せており、この領域で新たな市場機会を生み出すことが期待されます。

 

フロスト&サリバンについて
フロスト&サリバンは、独自のリサーチに基づいて企業のビジネスを成長に導くグローバルな知見を提供し、ビジネスの新たな成長機会の創出からイノベーションの実現までを支援する、リサーチとコンサルティング機能の両方を兼ね備えた企業のナレッジパートナーです。世界40拠点以上のグローバルネットワークを軸に、世界80カ国ならびに300に及ぶ主要な全てのマーケットを網羅することで、メガトレンドや海外新興市場の台頭、テクノロジーの進化などのグローバルな変化に対応し、企業がグローバルなステージでビジネスを成功させるための360度の視点に基づいた知見を提供しています。 www.frostjapan.com

 

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