モビリティ分野

OEMの標準化と戦略的パートナーシップによってもたらされた、ANZ(オーストラリア & ニュージーランド地区)のコネクテッドトラック用テレマティクス・サービスの成長戦略に関して

 

Focused collaborations with strong growth strategies to stabilize the telematics business in the region

 

テレマティクスビジネスの安定化に向け、強力な成長戦略にフォーカスを置いた集中的コラボレーション

 

オーストラリアとニュージーランド (ANZ) のコネクテッドトラック用テレマティクス市場は、新型コロナによるパンデミックの影響にも関わらず、非常に安定的な成長を続けています。この市場は、優れたテレマティクス企業によってリードされていますが、OEM供給を受けた企業も同様にマーケットシェアを伸ばしているのです。結局のところ、テレマティクス技術の進化とは、各車両の位置情報認知と各ユーザー単位での様々な変数要因のモニタリングが、各ユーザーのコミュニティの中でどれだけちゃんと行われているかによってもたらされるものなのです。

 

ANZにおけるテレマティクス産業は、近年、著しい進化を遂げました。それは、National Heavy Vehicle (NHV) Intelligent Access Project (IAP) といった国家による法体制をバックに、様々なチャネルを通じてテレマティクス関連データが利用可能になっていることも大きな一因です。この市場は、非常に細分化されており、様々な企業が参入を果たしています。しかしながら、絶え間ない技術革新と顧客からの支持により、優れたテレマティクス・サービス・プロバイダー (TSPs) が極めて確固たる市場のポジションを占めるに至っています。

 

ビデオテレマティクス、電子式作業工程ダイアリー(EWD)、そして様々なデジタル化などの今日の最先端技術は、ANZ地区におけるテレマティクスのあり方を変えようとしています。トラックの走行管理システムとの統合を視野に入れた、トラック業界におけるこれらの進化は、全体的な安全性の確保と共に、車両ごとのテレマティクスの追跡工程を強化していくことでしょう。この技術のOEM供給を受けた企業も積極的に将来を見据え、各工場ごとにフィットしたソリューションとして、そしてまた、テレマティクス技術標準化の先にある成功を見据えた上で、テレマティクス技術の応用に対して、新たな投資を行ってきています。

 

この研究分析レポートでは、Teletrac Navman社、MTData社、Verizon Connect社、ERoad社、Trimble社といったTSPs企業の分析を行うと共に、IsuzuVolvoScaniaUDといった、著名なOEM企業の情報もカバーしました。これらの企業は、自社製品やサービスの市場拡大に向け、様々な戦略をとってきています。また、様々な国内外の企業が、ANZ市場への参入を試みています。しかし、既存企業の存在の大きさにより、その参入は困難なものとなっているのが現状です。TSPs企業は、M&Aの実施、パートナーシップの締結、もしくはジョイントベンチャーという手法を通じて、そういった既存企業との深い関係構築を迫られているのです。ANZ市場は、先進技術に基づくソリューションを試していく上で、非常に優れた可能性を持った市場でもあるのです。

 

本レポートでは、商業車 (CVs) 向けテレマティクス産業の発展に関する分析と共に、このマーケットにおける今後の市場機会はどこにあるのかに関しても議論を進めており、新たな参入企業に対して、市場機会創出に向けたロードマップと戦略的インサイトをご提供いたします。さらに、主要な技術トレンド、市場の成長要因、抑制要因、そして成長機会に関する概説も掲載いたしました。

 

 

このレポート内には、軽商用車 (LCVs)、中〜大型車(M/HCVs) というセグメントに分けた分析も掲載しており、さらに市場規模、テレマティクス市場の将来性予測、そして現在の主要プレイヤーとそのマーケットシェア分析を含めた現状のシナリオ詳細分析も掲載されています。

 

著者: Rajesh Depores