より持続可能な未来を実現するためには、循環型経済への移行に向けた全体的なアプローチの推進が不可欠です。

この世界環境デーにあたり、私たちが地球を保護するために進めてきた取り組みや、まだ必要な作業について考えることが極めて重要だと考えています。循環型経済へと移行するための全体的なアプローチの推進が、より持続可能な未来の実現のために必要です。

システム思考における6つのフレームワークによるサステナビリティとサーキュラーエコノミーの未来像
出典:Frost & Sullivan フロスト&サリバン

持続可能な社会の実現には、政策が重要な役割を果たします。米国のインフレ抑制法や超党派インフラ法などの最近の法律は、この目標に向けた前向きな前進です。こうした法律は、二酸化炭素排出量の削減、エネルギー効率の向上、グリーンインフラへの投資などに重点を置いています。さらに企業や政府が環境に与える影響について責任を負うことを目的として、パリ協定、国連による持続可能な開発目標、企業の持続可能性報告指令などのイニシアチブがあります。

最近の持続可能性に関する法律に加えて、ラテンアメリカ地域でも持続可能な実践を促進するための重要な進展がありました。この地域でのグリーン・タクソノミーの立ち上げと活動は、EUのグリーン・タクソノミーの枠組みに基づいており、環境的に持続可能な経済活動のための明確な基準となっています。最近、ブラジルは、水と衛生分野における持続可能な経済活動を定義することを目的とした独自のグリーン・タクソノミーを立ち上げました。

このタクソノミーには、持続可能な投資やプロジェクトに関する明確な基準が含まれており、投資家や企業がこの分野で持続可能な実践を展開するための枠組みを提供するものです。ブラジルにおけるグリーン・タクソノミーは、特に水不足や汚染問題への対応など、同国の持続可能性目標の達成に向けた重要な一歩となるものです。また、民間セクターによる国の環境目標に沿った投資を通じて、持続可能な開発への貢献機会を提供します。

さらに、プラスチックパッケージのリサイクル市場に関する調査では、中南米地域における生産者責任強化政策が、廃棄物の削減とリサイクル率の向上にプラスの影響を与えていることが示されています。いくつかの国では、拡大生産者責任(EPR)に関する法律の整備が進み、より細かな法規制が取り入れられています。2013年、エクアドルは廃棄物の管理とEPRに関する規則を制定し、企業はプラスチックを含むさまざまな廃棄物の回収、収集、輸送、処理または最終処分のための取扱業者への引き渡しに関して、詳細な計画を策定しなければならなくなりました。コスタリカでは2010年から、チリでは2016年からERPに関する法律が施行されており、廃棄物管理の枠組みを作り、生産者責任を拡大することでリサイクルを促しています。この法律は、EPRなどの廃棄物管理ツールを確立することで、廃棄物の発生を減らし、再利用やリサイクルなどを目的とした回収を促進し、人間と環境の両方の健康を守ることを目的としています。こうした動きは、世界のさまざまな地域において、政策やイニシアティブがどのように持続可能な取り組みを推進できるかを示す重要な例となります。

しかし、持続可能な製品、プロセス、そして人間に焦点を当てた政策が必要です。リサイクル素材や環境負荷の低い製品などの持続可能な製品は、廃棄物の削減や資源の節約に役立ちます。デポジット返還スキームを含む、消費に対する新しい循環型スキームを奨励することが重要な要素となります。

環境に影響を与える主な活動やワークフローをマッピングするなど、持続可能なプロセスは、改善すべき点を特定し、二酸化炭素排出量を削減するのに役立ちます。より持続可能な未来に向けて変化を促すには、顧客や従業員など、人々との持続可能な関わりが不可欠です。

また、サステナビリティを実現するためには、パートナーシップも重要です。革新的な解決策を協働策定し、持続可能な目標達成を実現するため、企業、政府、市民社会組織のコラボレーションが必要です。こうしたパートナーシップは、廃棄物を減らし、資源を保護し、自然システムを再生する循環型経済の実現に役立ちます。例えば、埋立地で発生するメタンガスからRNGを製造し、それを従来の化石燃料の代わりに自動車に使用することができます。

最後に、循環型経済における持続可能性の測定、モニタリング、報告、検証、取引などのプラットフォームは、進捗状況を把握し、持続可能な実践への動機づけに役立ちます。より持続可能な未来を実現するためには、より少ないリソースでより多くのものを作る必要があります。

最近発表されたフロスト&サリバンの市場調査「LATAM Circular Economy of Waste Management Market Outlook 2023」と「our Growth Opportunities in the Circular Economy of Plastic Packaging Recycling in LATAM」は、EPR制度、廃棄物の収集・分別をサポートする新興デジタル技術の成長機会を分析しています。2023年版の米国とカナダの廃棄物管理とサーキュラーエコノミー市場の展望に関する市場調査では、循環型経済への移行と資源効率をサポートするサーキュラービジネスモデルの開発、スマートビンやデジタルソリューションの導入による廃棄物分別の向上、北米の廃棄物管理市場発展のための主要成長機会に焦点が当てられます。

 

【フロスト&サリバンについて(本社:米国)】

フロスト&サリバンは、60年以上に渡り、フォーチュン1,000社、行政機関、投資家に向け、持続可能な成長戦略の策定をご支援してきました。経済情勢の変化に即応すると共に、破壊的技術を見出し、新たなビジネスモデルを立案することで、将来の成功へと導く革新的な成長機会を創り出します。

 

【フロスト・アンド・サリバン・ジャパン株式会社】

設立:2014年1月

沿革:2009年3月 日本支社「フロスト&サリバン インターナショナル」設立

2014年1月 日本法人「フロスト&サリバン ジャパン株式会社」設立

代表者:山村浩(代表取締役)

所在地:〒107-6123 東京都港区赤坂5丁目2番20号 赤坂パークビル23階

URL: https://frost.co.jp/

 

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フロスト・アンド・サリバン株式会社PR事務局(SivanS株式会社内)担当:パニャク

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