フロスト&サリバンジャパン株式会社
2019年4月5日
プレスリリース
4月7日の世界保健デーを前に、フロスト&サリバンは全ての人びとが保健医療を必要な時に享受出来るユニバーサル・ヘルス・カバレッジの実現には、テクノロジーが重要な役割を担うと考えます。特に、病院や診療所へのアクセスが困難な場合、患者アウトカムの向上や健康的な生活の実現を支援する患者モニタリングが重要な役割を担います。フロスト&サリバンの分析では、患者モニタリング市場は2025年までにグローバルで3,500億米ドルに成長が予測され、ビジネスモデルはデバイスの販売からソリューションを売るモデルへと移行することが予測されます。
患者モニタリングは様々なパラメーターの継続的なモニタリングを通じ、臨床医の意思決定に役立てる膨大な整理されていないデータを生み出します。これらのデータからすぐに活用出来る情報の抽出は、ビッグデータアナリティクスや他のアナリティクスソリューションが医療提供者の役割にとって代わりつつあります。とりわけ予測アナリティクスは患者の健康状態を知らせるだけでなく、将来かかりうる疾患についても予測できることから、特に重要な技術です。弊社分析によると、2018年に予測アナリティクスへの投資額はグローバルで5,663万米ドルに上っています。
「mHealth(モバイルヘルス)の導入は急速に拡大しつつあり、2025年までに先進国の人口の半数以上が、ウェアラブル、テレヘルス、ソーシャルメディア、そしてスマホアプリ等を通じて患者自らが学習・参加することで最適な医療を選択する患者エンゲージメントを実際に利用することになるでしょう。将来、患者のあらゆるライフサイクルでのモニタリングが行われ、関連データがすべて収集・保存されることになるでしょう。そして、AI(人工知能)やマシンラーニング(機械学習)等の技術を通じて、アウトカムベースのケア提供に活用されるでしょう」と、フロスト&サリバンのヘルスケア部門ディレクターのソウムヤ・ラジャゴパランは話します。
患者モニタリングの開発ベンダーは、さらに以下の技術を用いたソリューション開発が推奨されます。
- ブレイン・コンピューター・インターフェース(BCI): 動作や言語に障がいを持つ患者の治療からモニタリングの実施、健康な人の健康状態のモニタリングや計測、個人の心理や感情、認知の状態に関する分析
- ウェアラブルセンサ、埋め込み型センサ、バイオセンサ: グルコース監視、血圧監視、パルスオキシメーター、心電図モニターといった機能を持つセンサ開発。慢性疾患患者の増加に伴う治療から予防へのシフトの促進
- スマート義肢、スマートインプラント:患者の術後管理やリハビリ管理に重要で、再入院等を防ぐためのパラメーターの表示
- ナノロボティクス、スマートファブリクス:患者の服薬順守のモニタリングを支援するデジタルピルやナノロボティクスの開発
- 先端素材、スマート・ファブリック:ケガの管理や心臓モニター、精神疾患での先端素材やスマート・ファブリックの活用
▽「患者モニタリング業界:投資と業界トレンド分析」(2019年2月発行)の概要はこちら:
http://www.frost.com/q299000625
フロスト&サリバンについて
フロスト&サリバンは、独自のリサーチに基づいて企業のビジネスを成長に導くグローバルな知見を提供し、ビジネスの新たな成長機会の創出からイノベーションの実現までを支援する、リサーチとコンサルティング機能の両方を兼ね備えた企業のナレッジパートナーです。世界40拠点以上のグローバルネットワークを軸に、世界80カ国ならびに300に及ぶ主要な全てのマーケットを網羅することで、メガトレンドや海外新興市場の台頭、テクノロジーの進化などのグローバルな変化に対応し、企業がグローバルなステージでビジネスを成功させるための360度の視点に基づいた知見を提供しています。 www.frostjapan.com
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