プレスリリース
2018年9月7日
フロスト&サリバンは水業界のグローバル展望をまとめました。近年の人口増加や産業発展によって世界的に水の需要が増加し、この様な水需要への対応に向けた先進技術のニーズが高まっています。水業界では将来的に、キャリブレーション(調整)機能や浄化機能を備えたスマートセンサーや、水処理システムの操作におけるAI(人工知能)やIoT(Internet of Things)といったテクノロジーの導入が今後進むことが見込まれます。弊社の予測では、生活用水の事業において、工程制御や管理用途のIoT搭載機器のサポートに最適なLPWAN(低消費電力広域ネットワーク)の活用が今後進む見通しです。一方で工業用水の事業では、分散型やモバイル型の水処理システムの導入が今後進む見通しです。。
水ビジネスでのこの様なIoTやAIを活用したスマートセンサーやデジタルソリューションの導入は、水市場の成長も促進する見通しです。フロスト&サリバンのリサーチ「水業界のグローバル見通し:2018年」によると、2018年のグローバルの水市場は、推定で6,959億米ドル*に成長する見通しです。
*市場規模には、以下の領域における生活用水(水処理施設及びネットワーク)および工業用水(水処理・排水処理)の設備投資コストと運用コストを合わせた総支出額を含む。対象領域には、水処理ソリューション・サービス、水処理施設の設計・エンジニアリング・建設、水処理施設およびネットワークの運用・保守、水・排水処理技術を含む。
「生活用水と工業用水の事業者は、効率性や利便性が高い水処理膜を利用した水処理システムを好む傾向にあります。AIが水処理システムに搭載されれば、運用やメンテナンスの自動化が可能となるほか、事業者にとってもコスト削減が可能になります。また、あらゆる産業での水やエネルギー保護に向けた取り組みによっても、生活用水と工業用水の両方に向けたより積極的な投資も行われるでしょう」と、フロスト&サリバンのエネルギー・環境部門リサーチアナリストのポール・ハドソンは話します。
フロスト&サリバンの見通しでは、水業界では以下の様なグローバルトレンドが予測されます。
- 生活用水のグローバル市場は2018年に前年比6.4%増で成長し、工業用水の同市場は前年比7.6%増で成長する予測です。
- 水ビジネスにおいて、IoT通信モジュールやソリューションベンダーと、AI又はビッグデータソリューション・プロバイダー間での連携が今後進む見通しです。
- 水ビジネスでは将来的に、実績に応じた支払いシステムや、「ハイブリッド・アニュイティー・モデル(HAM)」形式の官民パートナーシップといった新たなビジネスモデルが成長機会を生み出すほか、事業の効率化も進む見込みです。
- 分散型の水処理システムで「ウォーター・アズ・ア・サービス」といった革新的なビジネスモデルが生まれ、新たなビジネス機会も生み出すことが期待されます。
▼本リサーチ「水業界のグローバル見通し:2018年」の概要は、下記にてご覧いただけます:
「水業界のグローバル見通し:2018年」(2018年5月発行)
http://www.frost.com/mddf
フロスト&サリバンについて
フロスト&サリバンは、独自のリサーチに基づいて企業のビジネスを成長に導くグローバルな知見を提供し、ビジネスの新たな成長機会の創出からイノベーションの実現までを支援する、リサーチとコンサルティング機能の両方を兼ね備えた企業のナレッジパートナーです。世界40拠点以上のグローバルネットワークを軸に、世界80カ国ならびに300に及ぶ主要な全てのマーケットを網羅することで、メガトレンドや海外新興市場の台頭、テクノロジーの進化などのグローバルな変化に対応し、企業がグローバルなステージでビジネスを成功させるための360度の視点に基づいた知見を提供しています。 www.frostjapan.com
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